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子どもの前歯が黄色い。これってむし歯?!

更新日:2022年1月25日

こんにちは。

子供をむし歯から守る専門家、楠原佑佳です。


さて。

今日は『子どもの前歯(乳歯)が黄色いのが気になる』という

よくあるパパ、ママのお悩みをテーマにお話したいと思います。


毎晩の仕上げ磨きで、

ある日突然、

子どもの前歯が黄色くなっているのを見つけると、

「えっ、これむし歯?! 毎日仕上げ磨き頑張ってきたのに。」

と、親はショックと不安で胸がいっぱいになりますよね。


前歯が黄色くなる原因はいくつかあります。


そこで!

今回は、

6歳までの子どもの前歯が黄色くなる原因、

特徴と対処法についてお話しします。


乳歯は、永久歯と比べると、

「もともとの歯の色が黄色い」

という特徴があります。


ですので、前歯全体が黄色いというのは当たり前です。


しかし、

歯の一部分だけ特に黄色い場合は、

次の3つの可能性が考えられます。

 

①食べ物や、飲み物による着色

②むし歯

③歯のバリヤー機能が弱い場所

 

食べ物や、飲み物による着色
特徴

上の隣り合う前歯2〜4本くらいに、

クレヨンでさーっと色を塗ったような

濃い黄色、もしくは茶色っぽい色が、

比較的、歯の広い範囲につきます。


原因

食べ物や飲み物に含まれる色素が、

時間をかけて歯に蓄積し、

歯磨きでは落ちない、

頑固な着色汚れになります。


わかりやすい例を出すと、

よく使うコップの内側に着く茶渋です。


毎日コーヒーを入れて飲むマグカップの内側が

茶色くなって、スポンジで洗っても取れない、

アレです。


歯も、コップと同様、

毎日同じものを飲んだり食べたりすると、

色がつくことがあります。


特に、上の前歯の表側は、

空気に触れやすい場所で

乾燥しやすいため、

他の歯より色がつきやすいのです。


歯に色が着きやすい食べ物、飲み物は決まっています。


代表的なものは、

・お茶(緑茶、烏龍茶)

・コーラ

・チョコレート

・カレー


このあたりが、子供がよく口にするものです。


ちなみに、

わたしの娘(4歳)は、

キシリトールのチョコレートを毎日食べるようになってから、

前歯に茶色い色がつくようになりました。


茶色い前歯で二コーっと笑う娘を見ると、

お歯黒をしてる子どもを見ているようで、

早く白い歯に戻してあげたいと常に思っていました。


対処法

歯医者さんで、すぐ色を取ることができます。


くるくる回るブラシに

歯磨き粉をつけて掃除をします。


歯を削る機械のような、

キーンという嫌な音は一切しません。


時間も短く、

色を落とすこと自体は、1〜2分あれば終わります。


わたしの娘も最近、

歯医者さんで掃除し、

脱お歯黒、真っ白な前歯を取り戻しました。


娘は歯磨き粉があまり好きではないため、

掃除の時少し嫌がっていましたが、

終わって白くなった歯を鏡で見て、

とても喜んでいました。


むし歯
特徴

前歯の一部が、濃い黄色になります。

よくできる場所は、

・歯と歯の間

・歯の根元(歯茎に近いところ)


原因

歯と歯の間が黄色い場合は、

歯磨きで食べカス(歯垢)が取れてないことが原因です。



歯の根元が黄色い場合は、

毎日の飲み物が原因であることが多いです。


まず一つが、1歳半を過ぎても続く夜の授乳です。


卒乳時期が遅くなるにつれて、

むし歯ができやすくなることがわかっています。


離乳食が終わる1歳半頃を過ぎても

寝かしつけの授乳、夜間の授乳が続いている場合は、

注意が必要です。



二つ目の原因が、

哺乳瓶で甘い飲み物を長時間あげることです。


特に代表的な飲み物は、

ミルクや、ジュース、

スポーツ飲料(ポカリスエットやアクエリアスなど)


哺乳瓶での飲み方は、

前歯を、甘い飲み物に長時間漬けているような状態になるため、

とてもむし歯になりやすくなります。


歯が生えていない赤ちゃんにとっての哺乳瓶は害がありませんが、

歯が生えてくると極力使わないほうがいい物です。


対処法

歯医者さんで、むし歯の大きさや、

その子の年齢に合った処置をすることになります。


むし歯が大きい場合は、

歯を削って詰める、大人と同じむし歯治療をします。


むし歯が小さい場合は、

むし歯が大きくならないよう

高濃度フッ素(ジェル状)のくすりを歯に塗って、

様子を見ます。


年齢が4歳以下の場合、

歯を削ることを怖がって治療できない子も多く、

フッ素を塗って様子を見る場合も多いです。


歯のバリヤー機能が弱い場所

特徴

歯の表面の一部が、

濃い黄色になったり、透明感の無いまっ白な色になります。

1〜2本だけと、範囲が限られている場合が多いです。

色のついてるところだけ、歯のバリヤー機能が弱い状態で、

むし歯になりやすい場所です。


原因

歯のバリヤー機能が弱くなる原因は、

実は子どもがママのお腹の中にいた頃にさかのぼります。


胎児の時期、

赤ちゃんの目や手、体のいろんな器官が

決まった時期に作られます。


乳歯が作られる時期も決まっていて、

その時期のママの環境が原因になると考えられています。


例えば、その時期に

ママの栄養が足りていなかった、

抗生物質の薬を飲んでいた、

早産、

などの環境です。


対処法

歯医者さんで、高濃度フッ素のくすりを塗って様子を見ます。


フッ素は、歯のバリヤー機能を高める効果があります。

フッ素で歯の質を強くし、むし歯になりにくい歯にします。





まとめ

歯の一部が黄色い場合、その原因を

パパ、ママが判断することはとても難しいです。


歯医者さんに行けば、すぐ原因を教えてもらえますし、

適切な処置をしてもらえます。

パパ、ママもスッキリできるはずです。


子どもの前歯の色みが気になる時は、

「まぁいいかー」と流さず、

歯医者さんを受診することを強くオススメします。




以上、今日のくすはらゆかの呟きでした!










































  












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くすはらゆか

歯科医師/幼児心理アドバイザー

普段は歯科医師として、子どもから大人まで虫歯の治療をしています。出産後、育児の大変さを日々痛感し、この体験を機に子どもの虫歯予防団体「Lovetooth」を起業。子どもの虫歯予防のホントに大切な話や、時短で効果の高い歯のケア法などを発信しています。

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